雇用条件について改めて説明する

外国人介護士が入職したら、まず、予定される勤務形態について改めて説明しましょう。残業の有無、夜勤の有無、必ずしも土日祝日が休みではない場合なども、あらかじめ周知しておく必要があります。

休暇・休日の種類と取得方法についても、受入れ施設で決められたルールについて、本人に事前に説明するようにします。年次有給休暇の取り方も示すとともに、母国への一時帰国等に際して長期休暇を取る場合の留意点を具体的に説明します。有給休暇は労働者の権利ですが、自分の都合だけで自由に休んでよいという権利ではないことを説明しましょう。忙しい時期に休むことは避けること、その代わり母国への一時帰国で連続休暇を認めるなど、お互いが納得できる形のルールを作っておくと、働きやすい職場となります。

 

日本の在留資格制度(就労ビザ)についての説明

外国人が日本で働くためには、原則として、就労可能な在留資格(就労ビザ)を取る必要があります。

留学生や介護ビザを持つ外国人は、在留資格について、ある程度の知識を持っていることが多いです。一方、海外から来日したばかりの外国人介護士は、在留資格制度について、よく知らなかったり、間違って解釈していたりすることがあります。

外国人介護士が入職したら、最低限、以下のことを伝えておきましょう。

 

外国人が日本で働くためには、在留資格が必要

各在留資格には、在留期限があり、期限内に、出入国在留管理局に対して、在留資格更新等の申請手続きを行う必要があります。

 

在留資格の種類によって、勤務形態や給料が異なることがある

同じ介護職の仕事をしていても、その外国人が持つ在留資格によって、夜勤や、転職の自由が制限される場合もあります。例えば、技能実習や特定技能1号の場合、家族の帯同は認めらません。また、外国人留学生が、介護施設に就職することを望んでも、在留資格によっては、介護の仕事に従事することが、その資格の範囲を逸脱する場合もあり、不法就労に該当します。

介護福祉士養成校に通う留学生をアルバイト雇用する場合も注意が必要です。留学生はあらかじめ出入国在留管理局で資格外活動の許可を受ける必要があります。また、1週間の労働時間は28時間以内と制限されます。事業主には、労働条件の書面による明示、労災保険への加入、有給休暇の付与などが義務付けられています。

 

生活面で困っていることがないか確認する

外国人介護職員が働いていくためには、生活環境を整えることも重要です。職場だけでなく地域社会にも順応できるよう外国人が暮らしやすい環境づくりに配慮することが期待されます。住宅の確保や契約の支援、公的制度の手続き(ビザの手続きや住民登録、健康保険への加入や支払いなど)、携帯電話、インターネット使用環境の整備、生活必需品をそろえるための支援等が必要となります。また、食事や買い物の仕方、トイレやお風呂の使い方、病院のかかり方や薬の購入方法、電車やバスの乗り方、ゴミ出しのルール、銀行口座の開設などの生活上のルールなども支援が必要な場合があります。

 

日本人介護士との情報共有、職場用語の統一など

外国人介護士の雇用にあたっては、共に働き、教育を担う現場の職員の理解がとても重要です。外国人介護士の入職前に職員説明会を開き、受け入れ体制を整えることも重要ですが、実際に入職してみて、改善すべき点や、気づいた点などを洗い出すことも重要です。

例えば、日常介護業務のマニュアル化、職場の言葉の統一、担当の分担等、改善できる点があれば改善していきましょう。

 

日本式介護への理解

多くの外国人介護士の母国では、介護は家族で行うという認識が高く、日本のような介護福祉施設の活用について理解が乏しい場合もあります。日本では、介護の社会的な体制が求められ、利用者の自立支援に重きをおいた介護が行われています。

日本式介護の主な特長は下記です。

 

利用者の自立支援を重視

介護施設を利用している高齢者(=利用者)が「自分でできる」ことを重視し、何らかの理由で「やらなくなっている」 場合は、自分でできるように支援します。

外国人の中には、利用者の代わりにやってあげることが介護だと勘違いしているケースがあるのですが、そうではなく、自分でできるのであればそれを支援するという考え方を持ってもらうようにしましょう。

 

個人の特性に応じた対応

利用者の心身状態は一人ひとり異なり、介護する側も一人ひとり異なることを理解し、利用者を観察・判断し、特性に合わせた介護を行います。

 

介護過程、計画に基づいたチームケアをすること

同僚の介護職員や他職種と連携しながら、利用者の状態を多角的に見ていきます。

 


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